このレッスンでは、自分の業務にあるスライドを、自動で作ってよいものと手で作るべきものに分けます。
次のレッスン以降では、Googleのスライド作成サービスを外部のプログラムから操作する「Google Slides API」を使って仕組みを作ります。 対象を間違えると、仕組みを作る手間のほうが大きくなります。最初に選び方を決めましょう。
形が同じで中身がデータで決まるものが向いている
自動化に向くのは、毎回の見た目が同じで、中身の文字や数字だけが変わるスライドです。
見た目が同じなら、変える場所と変えない場所を先に決められます。仕組みは決まった場所を差し替えるだけで済みます。
| スライドの例 | 毎回変わる部分 |
|---|---|
| 月次の営業報告 | 件数・金額・担当者名 |
| 研修の週次報告書 | 受講生名・達成率・所見 |
| 定例会議の進捗共有 | タスク名・状態・担当者 |
この3つはどれも構成が固定で、中身だけがデータから来ます。自分の業務でも、見た目が変わらず中身だけ変わるスライドがあるか思い出しましょう。
毎回考えて構成を変えるものは向かない
提案書の本体のように、相手や状況に合わせて構成そのものを考えるスライドは自動化に向きません。
構成を考える作業は、データを当てはめるだけでは終わりません。人が判断する部分が仕組みの外に残ります。
やってはいけないこと: 構成を毎回考えるスライドを、自動化の対象にしてはいけません。
向くか向かないかは、「今回は誰にどう話すか」を毎回考えるかどうかで見分けられます。
| スライドの例 | 毎回考える部分 |
|---|---|
| 新規の提案書 | 相手の課題に合わせた構成そのもの |
| 経営会議向けの戦略資料 | 主張の順序と根拠の選び方 |
| イベントの企画書 | 毎回異なる企画の全体構成 |
迷ったら、直近3回分のスライドを並べて、構成が同じかどうかを確かめましょう。
向くか向かないかを1枚の表で見分ける
向くか向かないかの判断は、「見た目」と「決める人」の2つの軸で整理できます。
見た目が同じで、中身を決めるのがデータであれば、判断に迷いません。逆に、見た目そのものを人が毎回考えるなら、その時点で向かないと分かります。
| 軸 | 自動化に向く | 自動化に向かない |
|---|---|---|
| 見た目 | 毎回同じ | 毎回変える |
| 中身を決めるもの | データ | 人の判断 |
| 例 | 月次報告、週次報告書 | 提案書、企画書 |
この表は、次のレッスン以降で「ひな形」を作るときの前提にもなります。ひな形は、見た目が同じスライドにしか通用しません。
仕組みにする価値は数字で確かめる
仕組みを作る前に、そのスライドが何枚・何回・1回あたり何分かかっているかを数えます。
数えないと、仕組みを作る手間のほうが大きい対象を選んでしまうことがあります。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 1回に作る枚数 | 12枚 |
| 作る頻度 | 月1回 |
| 1回あたりの作業時間 | 90分 |
枚数×頻度×時間が大きいほど、仕組みにする価値が高いスライドです。この表に自分の業務の数字を当てはめて、次のレッスンで使うスライドを1つ決めましょう。